


農業関連では、大船渡市、陸前高田市の耕地面積2,013haのうち、460haと全体の22.8%が被災しました。特に水田の被災は41.1%を占め、甚大な被害を受けた沿岸地区では塩害や深刻な地盤沈下がありました。農業用施設では、園芸用パイプハウス(70棟)、菌床しいたけ施設(4棟)が流失しました。
被災農家数は2,206戸。被災を免れた農地を借用して施設園芸や鉢花を主体に営農に取り組んでいる農家もいますが、営農再開の意思を持ちながらも、未だ約580戸の農家が一歩を踏み出せない状況です。石田 雄治
キリンビールマーケティング株式会社 岩手支社長 |
4年前に岩手に着任し、初めて出張で泊まったのが大船渡だったので、震災後の津波被害の惨状を見て、被害の大きさに唖然としてしまいました。「復興応援 キリン絆プロジェクト」では、私どもキリンビールグループが総力を挙げて、東北の農業、水産業の支援に当って参りました。ただ応援するのではなく、皆さまのニーズにマッチしたものを用意することでお手伝いをさせていただく形をとっています。まだまだ農地も元に戻っておらず、農産物が市場に出回るのには時間がかかるでしょうが、この支援が復興の一助になればと思います。今後も皆さまの元気を引き出すような支援を続けて参りますので、生産に励んでいただきたいと思います。
石榑 康利
公益社団法人日本フィランソロピー協会 常務理事 |
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トラクター 22台
田植機 6台 管理機 5台 ハーベスター 1台 コンバイン 3台 草刈機 1台 運搬車 3台 その他 13台 合計54台、総額75,490,000円 |
臼井 剛 様
広田半島営農組合 組合長 |
本日は、このように盛大な「復興応援キリン絆プロジェクト」農業機械贈呈式にお招きいただきありがとうございます。生産者を代表し、心より厚く御礼申し上げます。菅生 新一 様
大船渡市農業協同組合 代表理事組合長 |
JA大船渡管内では、東日本大震災の大津波による農地の被害面積は460ha、水田の被害面積の391haでした。管内の水田面積の52%にも及ぶところです。平成23年度に水稲の作付ができなかった農家が581戸。被害額では175億9,400万円。甚大な被害を受けました。小田島 利昭 様
全国農業協同組合連合会 岩手県本部 副本部長 |
キリンビール様と、私ども全農とは、食を通じて社会に貢献するという意味で、同じ目的意識を持っております。先ほどキリンビール様から今回のプロジェクトの趣旨説明がありました。まさに農機具は生産者になくてはならない生産手段ですし、とりわけ大きな被害を受けられた皆さまにとってぜひとも必要なものです。それを中古の農機具をリユースすることで、皆さんが必要とする農機具を提供するという壮大な試みでした。非常に難しいと感じましたが、私どもと生産者の絆を深められるような取り組みとして、喜んでご協力させていただいて参りました。臼井 剛 様
陸前高田市 広田半島営農組合 組合長 |
昨年、津波で被災した農地のがれきを撤去し、除塩をして、何とか1haだけ水稲の作付をしました。大変な作業でしたが、組合員の気持ちが農業から離れてしまってはいけないと思い、無理をしてでも作業をしなければと思いました。もともと耕作放棄地が増えてきていたこともあり、担い手不足を解消しようと圃場整備をしていたところに、津波が来たんです。菅生 新一 様
大船渡市農業協同組合 代表理事組合長 |
陸前高田市の被災農地は、地盤沈下した土地を盛り土する土砂が足りず、住宅の高台移転を進めながら、その過程で出た土砂を使って整備を進めていく予定です。それには8年から10年はかかると言われており、高齢の生産者は農業を諦めてしまうかもしれません。それでなくても震災後、4500人が地区外に移転しています。
