第5回関西セミナー
開催終了
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10月の定例セミナー
今回は、「地域の環境保全に企業のCSRとしてどう関わるか」をテーマに、社会的課題を「解決し続ける」ことをミッションに掲げて事業展開されている、アミタホールディングス株式会社の熊野英介氏をスピーカーとしてお招きします。
前半では、“社会ニーズと市場ニーズのどちらか一方だけを満たす事業は決して持続しない”という理念のもとに、さまざまな取り組みをされている熊野氏から事例をご紹介いただき、後半では、「地域の環境保全」を企業としてどう捉え、どのように関わっていくべきかについて、グループに分かれて話し合います。
日時
 
2013年9月19日(木)15:00~17:00 (14:30 開場)
終了後、講師を囲んでの懇親会を開催します。(ご希望の方のみ)
プログラム
【第1部】事例紹介および問題提起
熊野英介氏
熊野 英介(くまの えいすけ) 氏
アミタホールディングス株式会社 代表取締役 会長兼社長
<プロフィール>
1956年生まれ。スミエイト興産株式会社(現・アミタ株式会社)に入社。1993年、代表取締役就任。廃棄物を地上資源と捉え、「持続可能社会の実現は、未利用資源の利活用なくして実現不可能」というヴィジョンのもと、100%再資源化を実現する環境ビジネスを展開。それを基点として、企業の環境リスクを低減するコンサルティングサービスや、地域の未活用資源に価値を与える地域資源事業等を手掛ける。2011年、東日本大震災直後に定款変更し、「自然資本と人間関係資本の増加に資する事業のみを行う」ことを宣言。ほかに、公益財団法人信頼資本財団 理事長、特定非営利活動法人アースウォッチ・ジャパン 理事、一般社団法人ソーシャルビジネス・ネットワーク 副代表理事。
著書に「思考するカンパニー」、「自然産業の世紀」(共著)。
【第2部】グループディスカッション
開催報告
『消費と所有』から『共感と共有』へ
 熊野氏は、まず私たちの社会が抱える課題として、地球規模の気候変動やエネルギー・食糧の自給率、毎年増え続ける自殺者などについて具体的な数字を挙げて、“人々が追い求めてきた物質的な豊かさが実現できても、それが心の豊かさに繋がっているとは言えないのではないか”という問題提起を行なった。では、「持続可能で豊かな社会」を作るためには、企業はどのような責任を果たすべきか。それに対して熊野氏が事例として示したのは、以下の二つ。
 ひとつは、同社が「持続可能な社会」を目指して展開している環境ソリューション事業。これは、資源リサイクルやバイオガス発電など個々の事業を包摂しながら発展した事業で、現在“地域の中で循環し完結するビジネスモデル”として東日本大震災の被災地(宮城県南三陸町)でも成果を挙げている。
 もうひとつは、企業ではないが、「信頼の輪からなる豊かな社会」を目指して氏が個人として公益財団法人で実施している社会変革の活動。こちらは、形のない信頼を「資本」として支援者を募り、社会的課題を解決するための事業を起こす社会起業家へ融資を行なうという事業で、これまでに24団体へ約6,900万円を融資し、返済率100%という実績を挙げている。
 この二つをパラレルで展開しながら、「消費と所有を善とする価値観」から、「共感と共有を善とする人間性」への転換を目指すという氏の行動哲学をお聞きしたところで、参加者との対話(ダイアローグ)に入った。
 
これからは「未来良し」を入れた「四方良し」
会場/熊野さんが示された企業CSRの在り方にはとても共感する。しかし、会社として取り組むには、収支が黒字になることが重要。そうした制約がある中で、社内をどのように巻き込んでいけばいいか。
熊野/企業として何を競争優位性とするかを考える。例えば、価格の安さを競争優位にすると覆されやすいが、社会的課題解決を競争優位性とすると、簡単には模倣されない。短期的指標と長期的指標の経営配分も重要。
会場/信頼資本財団が目指している方向性は賛同するが、運営は難しいのではないかと思う。どのようにされているのか?
熊野/この事業の運営の問題はマネジメントと収益性の問題に分かれる。マネジメントの問題は、成果として人間関係資本が良くなるかどうかということ。文化人類学では、リーダーの素養として「あの人が言うなら」という信頼力を挙げている。貨幣も、交換価値があるという信頼があるから通貨として通用する。信頼のおける人間の言葉は、皆が待つ。そういう人をリーダーにすると、まとまる。社員にはよく“経営のコツは、つなわたりの名人”だと言っている。常にゴールを見とおして、足元は見ていないが神経は足元に集中している。つまり、利益だけを見ていたら恐くて投資できないし、攻められない。また、ゴールだけを見ていたら、落ちる。儲からなくなる。また、収益性の問題として、現代は、そのゴールも変化しているので、常にゴール設定を変えていかないといけない。社会的課題がたくさんある中で、私は、そのヒントはCSRにあると思っている。市場の集合体が時代だとすると、これからは「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」に「未来良し」を加えた「四方良し」の時代になるだろう。その共感を形にして寄付収入や事業収入を上げることをしていきたい。
会場
株式会社 ウエダ本社 Jimukino-Ueda bldg. (北ビル)
 
<所在地> 京都市下京区五条堺町角塩釜町363番地
 
<最寄駅> 京都市営地下鉄 烏丸線「五条駅」1番出口から東へ徒歩5分
      京阪電鉄「清水五条駅」3番出口から五条大橋を渡って西へ徒歩10分
参加費
会員: 2,000円 会員とは、当協会 会員企業 の役職員および 個人会員 (年会費12,000円)のみなさまです。
一般: 5,000円
学生: 1,000円
終了後に懇親会がございます。(別途実費4,000円/ご希望の方のみ)
・参加費は当日会場受付にて現金でお支払ください。領収書をご用意しています。
・請求書発行、お振込み入金ご希望の方(企業所属の方に限ります)は、申込フォームのメッセージ欄にその旨をお書き添えください。
定員
30名
事務局
公益社団法人日本フィランソロピー協会
担当: 加勢川佐記子(かせがわ さきこ)
TEL: 03-5205-7580 FAX: 03-5205-7585 Emailは こちら から。  
 

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〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル244区
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