
本セミナーでは、これまでに“社員と共に推進する企業の社会貢献活動”をテーマに、フェアトレードや社員ボランティア等を取り上げてきました。その中で見えてきたのは、「いつも同じ社員が参加している」、「一部の社員しか参画できない」というような課題でした。「社員参加」が最近の企業フィランソロピーのキーワードではありますが、なかなか裾野が広がらないというのは各企業のご担当者共通の悩みであるようです。
そこで今回は、より多くの社員が参加できる仕組みとして、「マッチングギフト」について考えたいと思います。
「マッチングギフト」は、企業が社員と一緒に行なう社会貢献活動の一つとして米国から伝わり、1990年代半ばから導入される企業が増えてきました。最近では、大災害発生時には多くの企業が社内で義援金を呼びかけ、集まった寄付金に会社からの上乗せ寄付をされていると思います。一方で、社内募金とマッチングギフトを制度化して、平時にも寄付を呼びかけている企業は、それほど多くはないように見受けられます。
今回のセミナーでは、社会の課題に取り組む非営利団体を支援するために日常的に社員の皆様に寄付を呼びかけていらっしゃる二社から事例をご紹介いただきます。「寄付先の選定方法」や「使途報告」など、運営に関するお話を伺うとともに、「参加率を上げるには」、「寄付の成果をどう測るか」など、共通の課題について、皆様とともに考える場としたいと思っております。