
ただ今ご紹介いただきました、全農福島の田代でございます。日頃は事業につきまして特段のご理解、ご協力を賜りまして、この席を借り厚く御礼を申し上げます。本日はこのような盛大な式典を開催いただき、またこの式典に私ども全農職員をお招きいただき誠にありがとうございます。
本日、主催をされておりますキリンビール株式会社様、並びに日本フィランソロピー協会様におかれましては、キリン絆プロジェクト東北復耕サポートの活動を通じまして、被災地に向け、本日もJAそうま管内、また県内ではJAいわき、またJA伊達みらい管内の生産者に向けまして農業機械のご支援を賜ることができました。大変ありがたく、心より御礼を申し上げます。
また本日、農業機械の贈呈を受けられましたJAそうま、並びに内藤組合長をはじめとする33名の生産者の皆様は、震災以降、大変なご苦労の中毎日の努力を継続され、除塩をはじめとした生産基盤の維持復興、あるいは農業活動の再開に向けまして、努力を続けられているところでございます。こうした不断のご尽力につきまして、心から敬意を表したいと思います。
さて、皆さまもご指摘の通り、あの大震災から1年と4か月が経過したわけでございます。県内ではあちこちで復興に向けたいろんな方面での活動が見えてきたところでございますが、私ども農家を取り巻く情勢は依然として厳しいといわざるを得ません。
諸々の課題がありますが、とりわけ風評被害の問題につきましては、県内全域の生産物に対して今でも甚大な影響を与えています。むしろ昨年に比べいっそう厳しさを増している状況であると思っております。この課題を一日でも早く解決し、風評被害を払拭することが課題であると認識をしており、私ども全農といたしましても、いろんな方面で活動を続けていきたいと思っております。
消費者に向かって説明し、ご理解をいただき、検査済みのPRをするということはもちろんですが、市場や量販店の皆様へ向けて、安全・安心の取り組みについて説明申し上げる。また国の関係省庁などへ向け県内JAグループ一体となって、さまざまな要請活動を展開したいと思っております。
風評被害以外にもたくさんの課題がございますが、例えば生産基盤である農地を守り復旧させる。あるいは一日も早い営農再開を実現する。こうした機械を活用するさまざまな機会を見つけ、取り組んでいきたいと考えております。
今回、こうした取り組みの一環として、大変微力ではございますけれども、このプロジェクトのお手伝いができました。関係する皆さまのご尽力で県内では68台の農機を、また岩手や宮城など他県を合わせますと、300台を超える農業機械の支援をいただくことができました。このプロジェクトが、東北の農業復興に大きく寄与するものであると確信しておりますし、この取り組みの一端を担うことができたことを大変うれしく、光栄に思っております。
今後も引き続き農業の復興・再生に向けてできる限りの努力を続けていく所存でございますので、関係の皆さまにおかれましては、引き続きご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。