2015.04.21掲載
吉田信一さん (福島県:車椅子卓球)
吉田選手は福島県須賀川出身のチャレンジド・アスリートです。現在は東京に本拠をおき、福島県で月1回以上障害者卓球の普及や指導にあたりながら、パラリンピック出場を目指しています。吉田選手から1月から3月までの活動レポートが届きました。
【戦績】
● 2月1日(日):第9回静岡市身体障害者中部交流卓球大会
・個人戦 車椅子使用者の部 優勝
● 3月1日(日):第24回交流卓球大会 車椅子使用者の部
・個人戦 優勝(7連覇)
● 3月7~8日(土・日):第35回ジャパン・オープン肢体不自由者卓球選手権大会
・個人戦 車椅子男子 優勝(2年ぶり2度目)
・団体戦 車椅子混成 準優勝(ディスタンス)
● 3月13日(金)~15日(日):ITTF PTT※ハンガリー・オープン
・個人戦(クラス3) 銅メダル
・団体戦(クラス3)国際コンバインド(ハンガリー選手) 銀メダル
● 3月16日(月)~22日(日):ITTF PTTイタリア・オープン
・個人戦(クラス3) ベスト16
・団体戦(クラス3)国際コンバインド(コスタリカ選手) ベスト8
● 3月29日(日):第35回東京障害者卓球選手権
・個人戦 車椅子使用者の部 優勝
※ITTF PTT : International Table Tennis Federation Para Table Tennis
『2月の大会は時期的に寒い会場での試合となり、思った以上に体が動かず苦戦するところもありましたが、試合を消化するにつれ、体も動くようになり、描いていた練習の成果を出すことができました。
3月は国内外の試合が続くことで、結果もさることながら季節の変わり目、疲労度も考慮し体調管理を重要視しての参加となりました。ジャパン・オープン1週前ということで参加者も例年に比べ多かったです。
2015年3つ目の大会である第35回ジャパン・オープン肢体不自由者卓球選手権大会は日本肢体不自由者卓球協会が主催する2大会の日本選手権のうち、障害クラスに関係なく競い合う、言わばチャンピオン決定戦の大会です。昨年は3位だった個人戦ですが、今年は障害の軽い選手にも勝利することができ、一昨年に続き返り咲きすることができました。団体戦は昨年結成したチーム(ディスタンス)での参戦で優勝を目標としていましたが決勝で自分がフルゲームの末負け、続くダブルス戦も落とし、初出場初優勝の夢は実現できませんでした。今後もチーム一丸となり優勝を目指して次回に向け日々精進いたします。

3月のハンガリー・オープン、イタリア・オープンは今年初めての国際大会。今年は2016リオ・パラリンピック出場をかけた予選会が世界各地で行われ、選手レベルも高い中での参加となりました。ハンガリー・オープン、シングルスでの対戦は個人戦準決勝で、韓国選手(世界ランキング10位)に敗退したものの、団体戦シングルスでリベンジし、ポイント及び世界ランクも上がりパラリンピック出場資格内に入ることができました。今後の大会で下位の選手に負けることなく、上位の選手に勝ち続けることができればパラリンピックに出場できることとなります。
続くイタリア・オープンはレベルの高い大会となり、メダル獲得まで届かず、下位の選手には負けなかったものの、上位の選手にも勝利することができなかったため大きく順位を上げることはできませんでした。今後の課題も多数見つかり、日本での練習で克服したいと思います。
東京都障害者卓球選手権では海外遠征の疲れもなく、勝ち進むことができました。5月以降は、国際大会がメインとなりますが、体調管理をしっかりし万全の態勢で競技できるよう努めたいと思います。』
パラリンピックに出場するためには国際ランキングで24位までに入ることと国際大会のトーナメントポイントをあげる必要があります。現在吉田選手は国際ランキング21位。今後の国際大会でポイントを積み重ねることが重要となります。5月以降、スロベニア、スロバキアと遠征が続きます。奨励金はそれら国際大会遠征費や、競技用具購入、車椅子修繕費などに活用されています。パラリンピック出場までまだ油断はできません。吉田選手を応援しましょう!
(チャレンジド・アスリート奨励金 事務局)