2015.09.28 掲載
庭瀬ひかり (にわせ・ひかり) さん (福島県:陸上)
庭瀬ひかりさんは7月18・19日に大阪長居で開催された日本パラ陸上選手権大会にて自身の持つ100mT51※ クラスの日本記録を更新した福島県のチャレンジド・アスリートです。競技の際は使用している車椅子は大阪の義肢装具士のアドバイスをもらいながら、座椅子で腰がぐらつかないようにするなど自分用に調整を重ねています。奨励金は車椅子の調整費用や、遠征費用に活用されています。

生まれつき障害を抱えている庭瀬さんは、小さいころは周囲の人たちの「障害者を見る目」が嫌で人目に触れないようにしていたそうです。中学生になり走る楽しさを知ってからは地域のマラソン大会や競技会に出るようになり、自分が思っている以上に障害を抱えている人がいること、様々な障害者スポーツがあることを知りました。さらにスポーツをしている彼らが活き活きとしていることに気付き、自分もああなりたいと思いながら競技を続けていると、人目も気にならなくなり自分に自身がついてきたと実感したそうです。

日頃のトレーニングに加え、3月に開催された大分チャレンジ陸上、6月の福島障害者総合体育大会、9月にはジャパンパラ陸上競技大会、北海道・東北障がい者陸上競技大会など積極的に大会参加し、着実に実力をつけています。
今後の目標を庭瀬さんに伺いました「障害を抱えていようが『頑張る姿』を周囲に見せ、その姿を見た人々にほんの少しでも勇気や希望を与えられたらと思います。目標は東京パラリンピック出場です。」
まだまだ庭瀬さんの挑戦は続きます。
※ T51 車椅子使用のクラス
肘の屈筋および手首の背屈筋が機能する。肘の伸筋は機能するが(筋力3以下)手首の掌屈筋は機能しない。方間接が弱い場合がある(神経残存レベル C5/6)
(チャレンジド・アスリート奨励金 事務局)