連続セミナー

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Latest Update:2021.12.10
連続セミナー
第2期(2021年度)
社会課題のリアルを学ぶ~NPOの活動を通して~
~8回シリーズ(予定)
主催:公益社団法人日本フィランソロピー協会
助成:公益財団法人JKA
2021年度JKA補助事業「児童、高齢者、障がいのある人が相補的に関わることのできる地域共生型社会づくりを促進する活動、調査・研究等」
NPOやソーシャルビジネスは、従来のやり方では対応しきれない、社会の多様なニーズに、先駆的に取り組むことから、改めて注目を集めています。ただ、こうしたセクターは慢性的な資金不足や人手不足という課題を抱えています。そのため、社会経験と人間性を兼ね備えた企業人やシニア層の積極的な参画が期待されています。
 
本連続セミナーでは、社会のために自らを役立てたいと願う企業人、シニア層が、社会貢献活動を始める前段階として、社会課題の実情を知る機会を提供します。また、どのような場面で、社会人の参画が求められるのかを理解することで、実際に参画していくきっかけを見つける場ともなります。
2021年10月から2022年2月にかけて全8回のセミナーを予定しています。
開催方式:
ビデオ会議システム『Zoom』を使ったオンラインで開催いたします。
『Zoom』は無料でご利用いただけるシステムで、当協会から事前にお知らせするURLをクリックするだけで参加可能です。『Zoom』への接続方法は、お申込みいただいた方に別途ご連絡いたします。
 
参加費:
無料
プログラム
各回の内容および講師は変更する場合があります。
 
 
開催終了
 
開催終了/2021.1.30
<第2回>
日時:
2021年11月10日(水)18:00~18:45(17:45開場)
※講演30分、質疑応答15分
テーマ:
病気の子どもと家族への支援からみえてきたこと~家族のための滞在施設とは~
講師:
谷畑 育子(たにはた いくこ)さん
特定非営利活動法人スマイルオブキッズ 事務局長
谷畑育子さん
 
<講師からのメッセージ>
病気や障害のある子どもを長期にわたり介護する家族には、経済的にも精神的にも大きな負担がかかります。高度医療を受けるために、自宅から遠く離れた病院での入院が必要になることもあります。
当法人では、そのような家族のための滞在施設「リラのいえ」を、神奈川県立こども医療センターから徒歩5分の場所で運営しています。ボランティアの協力により、1泊1,500円で宿泊することができます。経済的負担を軽減するだけでなく、同じ境遇の家族がふれあい支えあえる場にもなっています。
ボランティアは、人生経験豊富なシニア層や、現役の社会人の方などが、それぞれの得意を活かして利用者ご家族を支えています。多様な関わり方の事例を通し、現場の活動や、お子さんとご家族に心寄せていただけましたら幸いです。
 
<講師プロフィール>
横浜市出身。2012年、長女を難治性の小児がん「小児脳幹部グリオーマ」で亡くす。闘病中の医療者や友人からのサポート、患者会での当事者交流から病児の家族支援の重要性を実感する。2015年入職。2020年、子どもと家族への応援の輪を広げるため、准認定ファンドレイザー資格を取得。
 
<スマイルオブキッズとは>
病気や障害のある子どもとその家族の支援をしています。滞在施設運営のほか、診療室や病棟に入ることのできないきょうだい児(患児の兄弟・姉妹)の預かり保育事業、家族の交流の場の提供事業など。家族の安心が、お子さんの笑顔につながることを願い、さまざまな活動をしています。
 
スマイルオブキッズ・ウェブサイト:https://www.smileofkids.jp/
*スマイルオブキッズ・Facebookページ:https://www.facebook.com/smileofkids/
*スマイルオブキッズ・Twitter:https://mobile.twitter.com/lilanoie
 
 
開催報告
講演要旨:

いずれの画像もクリックすると拡大します。
講師の谷畑育子さんは、3歳の娘さんを脳腫瘍で亡くされています。そのとき周囲に支えられた経験から、今、病気と闘っているご家族の力に自分もなれたらと思っていたところ、2015年にスマイルオブキッズに出会いました。
現在は 神奈川県立こども医療センター(横浜市南区)から徒歩5分ほどの患者・家族滞在施設「リラのいえ」で事務局長の仕事をされています。
 
「愛する子どもたちのために」がスマイルオブキッズの理念。病気のお子さんを支えるご家族が少しでも安心して暮らすことができれば、お子さんの笑顔にもつながると活動を続けています。
 
ファミリーハウスやホスピタリティハウスと呼ばれる患者・家族滞在施設は、小児の難病患者が遠方から治療のために入院する場合に、付き添う家族が滞在する場所のこと。スタッフが温かい気持ちで関わることで、滞在施設を「第二のわが家」のように感じてもらえることをめざしています。そうすれば、経済的、肉体的、精神的負担が軽減されます。
 
国立がんセンター中央病院に治療に来ていた子どものお母さんたちが、アメリカにある家族滞在施設のことを聞いて立ち上がり、1993年に日本初のハウス専用施設「かんがる~の家」が完成しました。今では約80団体が130の施設を運営しているといわれています。
 
「リラのいえ」誕生には、よこはまファミリーハウス、スマイルオブキッズ、そしてアメニティ基金(医療センター医師のOB会)の3つの団体が関わっています。よこはまファミリーハウスが常に満室状態であることから、2004年に開設準備委員会ができました。小児科の医師からの5,000万円の寄付を含めて、3年間で8,000万円ほど寄付・募金が集まりました。また、神奈川県からは土地が無償提供されて、2008年に「リラのいえ」が完成。
 
利用者は例年、年間4,000人ほど。11部屋あり、きょうだい児保育室も備えています。個室での食事はせずに、ダイニングルームを利用するのがルールです。そうすることで、部屋にこもりきりにならず、お母さん同士話をしたり、ボランティアと言葉を交わすことになります。
 
「リラのいえ」の運営にはボランティアが関わっており、24時間、365日、必ずだれかがいる体制です。ボランティアの一番の仕事は、利用者が朝、病院に向かうとき、「いってらっしゃい」と声かけをし、利用者さんが帰ってきたとき、「おかえりなさい」と迎えること。それだけで、大きな安心感があるといいます。
 
企業の社員がたくさん集まって、ふだん手の届かないところのお掃除を手伝うこともあるそうです。数年前からは比較的若い世代の方々がたくさん関わり、パソコン活用やパンフレットのデザインなどで協力しているそうです。
 
「そんなにすごいことしてないよ。活動に来るのが楽しくて、それが生き甲斐になっているだけだから」とボランティアのみなさんはおっしゃるものの、それが利用者の力になっていると谷畑さんは感謝しています。
みなさんに共通しているのは、活動への理解と思いがあること。これがないと、継続することは難しいそうです。そのためには、スマイルオブキッズがどんな団体で、現場はどんな雰囲気なのかを伝えていくことが大切だと、話す谷畑さんでした。
以上
 
 
事務局:
公益社団法人日本フィランソロピー協会
担当: 大倉 寿之(おおくら ひさし)、宮本 栄(みやもと さかえ)
TEL: 03-5205-7580 FAX: 03-5205-7585 Emailは こちら から。
「社会課題のリアルを学ぶ~NPOの活動を通して~」おわり
受付開始:2021.10.11
セミナー開催:2021.11.10
開催報告掲載:2021.12.10
最終更新:2021.12.10
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