選考委員による書類審査およびヒアリング選考を経て、次のとおり贈呈先(受賞企業)が決まりました。
贈呈式は、2026年2月17日(火)に如水会館(東京都千代田区)にて開催しました。

写真参加者【前列左から】
浅野 史郎 公益社団法人日本フィランソロピー協会 会長
三輪 久夫 様 浜松いわた信用金庫 副理事長
山下 浩平 様 株式会社ゴールドウイン ザ・ノース・フェイス事業本部 ザ・ノース・フェイス マーケティング部長
木村 美樹雄 様 株式会社海産物のきむらや 代表取締役
野村 律心 様 日本イーライリリー株式会社 執行役員 コーポレート・アフェアーズ本部長
足立 光 様 株式会社ファミリーマート エグゼクティブオフィサー CMO・CCRO マーケティング・新規事業 (兼)マーケティング本部長 (兼)デジタル事業本部長
髙橋 陽子 公益社団法人日本フィランソロピー協会 理事長
写真参加者【後列左から】
小川 千種 公益社団法人日本フィランソロピー協会 常務理事
佐藤 雄二郎 (選考委員)経済ジャーナリスト
井手 明子 (選考委員)東北電力株式会社、住友商事株式会社 社外取締役
國部 克彦 (選考委員長)神戸大学大学院 経営学研究科長 経営学部長
清水 肇子 (選考委員)公益財団法人さわやか福祉財団 理事長
内藤 純一 公益社団法人日本フィランソロピー協会 理事
長島 剛 公益社団法人日本フィランソロピー協会 理事
光原 ゆき 公益社団法人日本フィランソロピー協会 理事
企業フィランソロピー大賞
株式会社海産物のきむらや
(鳥取県境港市)
対象活動:境港市・伊平屋村(いへやそん)教育交流事業

代表取締役 木村 美樹雄 様と
当協会会長 浅野史郎(以下同じ)
<贈呈理由>
もずくなどの海産物の製造・販売を行なっている同社は、“食を通じていのちをはぐくむ”という企業理念のもと、「境港市・伊平屋村教育交流事業」を通じて、次世代育成に取り組んでいる。鳥取県境港市ともずくの産地である沖縄県伊平屋村の小学生が、互いの文化に触れ合い、平和について考え、郷土の魅力を再発見する教育交流事業は1996年開始、累計参加者は900人を超える。両地域の教育委員会、地域の団体、住民と連携し、同社は資金提供のほか、社員の引率参加、企画支援等を担っている。経営状態が順風でなかったときも変わることなく継続し、毎年500万円、累計支出額はおよそ1億4,000万円にのぼる。また、取引先と共に商品売上の一部を産地の海洋環境保全に役立てる基金を3件設立。中でも生協や漁協と共に対象商品の売上一点ごとに一定金額を積み立てる「久米島美ら海環境基金」(2014年設立)の累計寄付金額は1,000万円を超える。2026年、教育交流事業は30周年を迎える。過去の参加者が大人になり、卒業生がもずく生産者として同社を応援する、教育委員会の職員として再会するなど新たな関係が生まれている。地方中小企業が時に悩みながらも、自社の持ち味を生かし、地域と子どもの未来を創造する取り組みを地道にかつ各地に仲間を増やしつつ挑戦する経営姿勢は特筆に値する。企業フィランソロピー大賞として敬意を表したい。
企業フィランソロピー賞
(企業名50音順)
≪ブランドdeサポート賞≫
株式会社ゴールドウイン
(東京都港区)
対象活動:チャリティTシャツで障害者クライミングの普及活動を支援する取り組み

ザ・ノース・フェイス事業本部
ザ・ノース・フェイス マーケティング部長
山下 浩平 様
<贈呈理由>
同社は、自社ブランドのほか多数の海外ブランドを主に日本国内で展開しており、そのブランド力を活かした社会貢献活動を展開している。2006年から障害者クライミング支援を目的に製作しているチャリティTシャツ「THE NORTH FACE Monkey Magic Tee」 もそのひとつ。全国の直営店、取扱店などで販売し、売上の一部を障害者クライミングの普及活動を行なうNPO法人モンキーマジック(※)に寄付。人気ブランドのチャリティTシャツは幅広い世代の顧客に訴求し、障害者クライミングの認知度向上、当事者がクライミングを始めるきっかけにつながっている。この取り組みが呼び水となり他社がモンキーマジックへの寄付に乗り出すなど影響力を発揮している。ブランド力を生かし長期にわたり支援を継続していることを高く評価したい。
(※)NPO法人モンキーマジック ・・・「見えない壁だって、超えられる。」をコンセプトに、フリークライミングを通じて視覚障害者をはじめ人々の可能性を広げることを目的として活動する団体。
≪支える人を支える賞≫
日本イーライリリー株式会社
(兵庫県神戸市)
対象活動:ヤングケアラーリエゾンプロジェクト(ヤングケアラーを取り巻く環境改善に向けた取り組み)

執行役員 コーポレート・アフェアーズ本部長
野村 律心 様
<贈呈理由>
同社は、「ヤングケアラー」という見過ごされがちな存在に向き合い、認知を向上させることによって当事者が声を上げやすい社会環境づくりに注力している。2022年、社員の声をきっかけにスタートし全社的な取り組みへと発展。社長を先頭に経営層と社員が「子どもたちの未来に機会の不平等があってはならない」という想いのもと一体となって推進している。行政、支援団体、他企業、ヘルスケア業界と連携し勉強会やイベントを開催するなど発信力を活かしている。また、社員が各地の児童館や「こども食堂」などに出向き、ヤングケアラーへの理解を深める活動や、子ども自身が当事者であることを自覚し自分を大切にすることを促すための図書寄贈を行なうなど「気づき」の輪を広げている点は特徴的である。当事者の声を聴き、支援にあたる組織や人を温かくも力強く支える活動を高く評価したい。
≪シチズンシップ醸成賞≫
浜松いわた信用金庫
(静岡県浜松市)
対象活動:人と時代をつなぐ 花のリレー・プロジェクト

副理事長 三輪 久夫 様
<贈呈理由>
同信金は、天竜浜名湖鉄道沿線(総延長67.7 ㎞/全39 駅)の活性化を目指し「花のリレー・プロジェクト」を2018年に開始。企画に共感した樹木医、英国園芸研究家の協力のもと、線路際に植栽を施し景観保全に取り組んでいる。特徴的なのはアダプト・プログラム(※)を取り入れている点。同信金が取り組みを発案、事務局機能を持っているが、活動の担い手は、企業、ロータリークラブ、学校、花の会などであり地域住民である。アダプト団体は141、植栽地は20ヵ所、活動への参加人数は累計14,000人を超える。また、住民や企業がそれぞれに自発性を発揮し駅舎の修繕や清掃にあたるなど「自分たちの地域を自分たちの手で」という意識を醸成しており、シチズンシップを育む好例である。地域に根差し地域の発展に貢献するという信用金庫の真骨頂としての取り組みを高く評価したい。
(※)アダプト・プログラム ・・・ 市民団体や企業が特定の公共の場所(道路、河川、公園など)を「養子」として受け入れ、定期的に清掃や美化活動を行なう制度
≪未来をつくる地域インフラ賞≫
株式会社ファミリーマート
(東京都港区)
対象活動:ファミリー(家族)の未来を担うこどもたちを応援する取り組み

エグゼクティブオフィサー CMO・CCRO
マーケティング・新規事業
(兼)マーケティング本部長
(兼)デジタル事業本部長
足立 光 様
<贈呈理由>
同社は業態特性を活かし、子どもたちを支援するさまざまな取り組みを行なっている。賛同する店舗に受付ボックスを設置し食品を集め、「こども食堂」をはじめ必要とする団体に寄贈する「ファミマフードドライブ」は、全国約4,900店(2025年12月末時点)が取り組んでおり2021年度の開始以降、累計寄贈量は500トンを超える。住民からの寄贈、取引先企業の在庫品提供など参加の輪を拡げている。また商品売上の一部を小児がん支援のために寄付する「みんなのレモネード」は、社員と小児がんを経験した子どもたちが商品共同開発チームを作り商品開発やイベント企画を行なうなど、「支援される側」ではなく「社会に参加する存在」としている点は特徴的である。来店者が日常の中で自然に社会課題を知り関与できる仕組みを構築し、より良い地域社会づくりを促す取り組みを高く評価したい。
國部克彦選考委員長の講評から

今回受賞された一つひとつの活動の意味は非常に大きく、未来を開くビジネスモデルになるのではないかと期待しています。「企業市民」は、英語では「コーポレート・シチズンシップ」と言います。シチズンは、地域を作る責任があり、コーポレート・シチズンシップは、そうした社会を一緒に作っていく精神を表しています。受賞企業の活動のコンセプトはそういう意識に支えられているのではないでしょうか。そのような点を重視し評価させていただきました。
第23回 実施要項(2025年度)
目的:
社会の課題解決のために、自社の経営資源(人材・ノウハウ・技術・情報など)を有機的・持続的に活用した社会貢献活動を顕彰し、広く社会に発信することにより、公正で温もりと活力ある社会を次世代に伝える一助とします。2003年(平成15年)創設。
ご応募:
<贈呈対象>
企業が行なう社会課題の解決や社会の健全な発展に寄与する活動
・自薦、他薦を問いません。
・企業の業態・規模の大小を問いません。
・全社的な取り組みに限らず、各事業所や部門単位でのプロジェクトもご応募いただけます。
※NPO等、非営利法人の活動は、贈呈対象ではありません。
<ご応募方法>
当協会所定の応募用紙にご記入の上、ご応募フォームに添付してお送りください。
<ご応募締切>
2025年9月1日(月)
選考:
<選考方法>
書類審査および訪問調査(ヒアリング)
<選考基準>
・革新性:固定観念や既成概念にとらわれず、先駆的に行動し新たな社会価値を創造している。
・継続性:一過性に終わることなく、真摯に活動を継続している。
・波及性:従業員はじめステークホルダーの参画、他企業や他セクターとの連携など社内外への広がりがみられる。
・経営との関連性:経営陣の関与・経営理念との関連性が明確である。
・経営資源の活用:事業活動により培われた経営資源を活用している。
(人材・ノウハウ・技術・情報など)
<選考委員>(敬称略)
委員長 國部 克彦(こくぶ かつひこ)神戸大学大学院 経営学研究科長 経営学部長
委員 井手 明子(いで あきこ)東北電力株式会社、住友商事株式会社 社外取締役
佐藤 雄二郎(さとう ゆうじろう)経済ジャーナリスト
清水 肇子(しみず けいこ)公益財団法人さわやか福祉財団 理事長
表彰:
<選考結果発表>
2025年12月
<贈呈式>
2026年2月17日(火)
会場:如水会館(東京都千代田区一ツ橋2-1-1)
表彰:大賞1件と入賞数件を表彰し、賞状を贈呈します。 (賞金はありません)
お問合せ先
公益社団法人日本フィランソロピー協会
『企業フィランソロピー大賞』事務局
担当:小川千種(おがわ ちぐさ) 宮本栄(みやもと さかえ)
〒100-0004 東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル244
TEL:03-5205-7580 FAX:03-5205-7585
