お知らせ

2018.11.22

大日本印刷株式会社様『DNP東日本大震災復興支援 現地ボランティア』実施報告

大日本印刷株式会社の従業員の皆さんによる宮城(石巻市、女川町)復興支援ボランティアツアーが2018年11月16日(金)、17日(土)に実施されました。

同社では、東日本大震災の発災以来、「できることを継続して」の考えのもとに、被災地の方々の暮らしが通常の生活に戻るまで、企業市民としての支援を続けられています。2018年度のボランティア活動は、7月の石巻、10月の阿蘇に続き、3回目となりました。

1日目 2018年11月16日(金)

9:30に仙台駅に集合し、16名のボランティアを乗せたバスは、まず「宮城県石巻市大川小学校」へ向かいました。児童74人が犠牲になった同校の跡地では、「大川伝承の会」佐藤敏郎さんから、被災前の学校の様子や震災当日の状況を詳しくお話いただきました。

(語り部の佐藤敏郎さん(大川伝承の会))

語り部の佐藤さんは、元・女川第一中学校教諭で、大川小学校に通っていた当時6年生の娘さんを亡くされています。“災害から人の命を守るのは、山や建物ではない。人間の行動なんだ”、と参加者に語り、ここで起こった悲劇から、判断力と行動力の重要さを皆が学んでほしいと強調されました。

その後、車で5分ほどの「雄勝ローズファクトリーガーデン」に移動し、夕方までフラワーガーデンの整備作業の手伝いを行いました。

「雄勝ローズファクトリーガーデン」は、津波で母親を失った徳水利枝さんが、瓦礫で埋もれた実家跡地に花を植え始めたことをきっかけに始まった復興プロジェクトです。7年間の間に約8,000人のボランティアが協力して、季節ごと花々が咲く慰霊と交流の場を作り上げました。

(「雄勝ローズファクトリーガーデン」の全体図)

この日の作業は、ラベンダーの苗木を育てるビニールハウス用敷地の法面づくりと、ハーブガーデンの芝生敷き。予想以上の重労働に、参加者からは「準備体操が必要だったかも」という声も聞かれました。

(完成した法面の上で。ここにビニールハウスが建てられる予定です)

この日の夕食会場「北京大飯店」は、震災当日に地域の住民が避難して一夜を過ごした場所でもあります。山本店長からは、“店内は1.5mほど津波で浸水したが、店を開放し、いま皆さんが食事をされているこの3階で多くの被災者を受け入れた”と、当日の状況を語ってくださいました。

(震災当日の様子を語る「北京大飯店」三代目店長の山本さん)

2日目 2018年11月17日(土)

活動2日目は、女川町の災害公営住宅(復興住宅)で、清掃ボランティア活動を行ないました。

入居から4年が経っているため、換気扇やエアコンはかなり汚れています。ボランティアの皆さんは5つの班に分かれて、NPO法人石巻復興支援ネットワーク(通称やっぺす)が準備した洗剤やブラシを活用し、午前中で20軒のお宅を回りました。

(エアコンのフィルター清掃)

参加者からは、「どのお宅でもたくさんのおもてなしを受け、清掃よりも話をしている時間ほうが長いぐらいだった。’清掃の手伝い’よりも’話を聞いてほしい’のだと思った」という感想がありました。

 

皆さん、お疲れさまでした。

 

日本フィランソロピー協会は、このボランティア活動プログラムの企画からアテンドまでを担当致しました。