サントリー・チャレンジド・アスリート奨励金

今期のご案内
活動レポート
<活動レポート>
(宮城県)
陸上
・2015.10.14
緑川秀太さん
(福島県)
陸上
(福島県)
陸上
(福島県)
陸上
(福島県)
陸上
・2015.08.14
高瀬聖奈さん
(宮城県)
車椅子バスケットボール
・2015.07.13
佐藤智美さん
(福島県)
陸上
・2015.06.04
宮城MAX
(宮城県)
車椅子バスケットボール
・2015.06.02
庄子 健さん
(宮城県)
ウィルチェアラグビー
・2015.05.26
星 純平さん
(福島県)
盲人マラソン
・2015.05.15
藤原 哲さん
(宮城県)
チェアスキー座位
・2015.05.08
星 雄一さん
(福島県)
スノーボード
・2015.05.08
星 奈々さん
(福島県)
スノーボード
・2015.04.21
吉田信一さん
(福島県)
車椅子卓球
・2015.03.25
高村和人さん
(岩手県)
クロスカントリースキー
・2015.03.20
半谷静香さん
(福島県)
視覚障害者柔道
・2015.03.16
高橋幸平さん
(岩手県)
アルペンスキー立位
・2015.03.10
大堀誠眞さん
(福島県)
ボッチャ
・2015.03.10
遠藤裕美さん
(福島県)
ボッチャ
・2015.02.23
萩野真世さん
(宮城県)
車椅子バスケットボール
活動レポート
 
2015.10.28
加藤 由希子(かとう ゆきこ)さん/宮城県:陸上
加藤由希子さんは生まれつき左肘から先がなく、義手をつけて競技ならびに生活をしています。陸上競技を始めたのは中学生のとき。東日本大震災のときは高校生で、避難生活も経験しながら何とか競技を継続してきました。大学に入り、監督や先輩方などの指導により力をつけ、今年7月の関東身体障害者陸上競技会では砲丸投(F46クラス※)で12m47の世界記録をマーク。現在、円盤投、やり投(同クラス)でも日本記録を保持しています。
 
来年のリオデジャネイロパラリンピックでは競技人口が少ないため砲丸投、円盤投が実施されません。10月22日からカタール、ドーハにて始まっているIPC陸上競技世界選手権大会でやり投の記録更新を目指しています。
 
今後の課題を伺いました。「砲丸投、円盤投と似ているのですが、体の使い方、使う筋肉が違うためやり投を中心にします。とくに肩甲骨の使い方が大事なので、意識してトレーニングし、リオに行けるよう頑張ります。」
 
大学では教職課程も取得し、教育実習は故郷気仙沼市で実施しました。現在、気仙沼市は陸上競技場など運動施設の在り方の検討が重ねられており、競技場ができ練習環境が整えば気仙沼を本拠地にすることも考えているとのこと。4年生のため卒業論文に取り組みながら、練習に励み、来年の代表選考に向け着々と準備をしています。
 
加藤さんの今後の活躍に注目しましょう!
 
F46クラス:
(1)両側の前腕部で切断(両手関節離断含む)している、もしくは先天性の奇形のあるもの。
(2)片側の上腕部で切断(片肘関節離断含む)している、もしくは先天性の奇形のあるもの。
(3)片側の手に最小の障害基準(MDC)に定められている障害のあるもの。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.10.14
緑川 秀太(みどりかわ しゅうた)さん/福島県:陸上

緑川秀太さんが陸上を本格的に始めたのは網膜色素変性症という障がいのため福島県立盲学校高等部に通い始めてから。短い距離を全力で走ることが好きなので100mを、また、走るのとは違う魅力のある走り幅跳び(ともにクラスT12)を選択し、練習に励んでいます。
 
奨励金を活用して全国各地の大会に出場し、経験を積んでいます。2015年最後のレースは福島県代表として出場する全国障がい者スポーツ大会紀の国わかやま大会(10月24日から)。この大会で自己ベスト更新を目指します。
 
緑川さんに今後の目標と課題について伺いました。「目標は東京パラリンピック出場です。そのためには、現在指導を受けている福島県障がい者陸上競技協会の宍戸先生に技術的なことをもっと教わろうと考えています。また、それ以上に時間を割きたいのが弱い体幹を鍛えることです。」
 
ことし(2015年)3月に福島県立盲学校高等部を卒業し、同校専攻課理療課に進学。自身の競技トレーニングと共に将来地元スポーツ選手のために働けるようスポーツトレーナーを目指して勉強中。緑川さんの今後の活躍を見守ってください。
 
T12:手の形を認知できるものから視力0.032までのもの、あるいは、視野が直径10度以内のもの。競技では、「伴走」や「コーラー」が 一緒に競技することもある。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.10.09
矢内 菜々美(やない ななみ)さん/福島県:陸上
脳性麻痺により車いすで生活していた矢内さんがスポーツに出会ったのは高校生のとき。それまでまったく運動とは無縁だったが、スラロームという競技に挑戦し、体を動かす楽しさを知ったそうです。上達していくにつれ、スラロームではクラス分けの関係上、上位を目指すことが難しいと判断。100mT34 クラスへの移行を決意したのが約2年前。レーサー(3輪車いす)に挑戦し、徐々に記録も上がってきました。
 
矢内さんは福島県障がい者陸上協会の練習に参加し、住んでいるいわき市内の道路などで日々トレーニングに励んでいます。その成果は(2015年)3月に開催された大分チャレンジ陸上、6月福島障害者総合体育大会、7月日本パラ陸上選手件大会、9月ジャパンパラ陸上競技大会で少しづつ表れ、今シーズン最後の北海道・東北障がい者陸上競技大会では自己ベストの記録を出すことができました。矢内さんは「最後に自己ベストを出すことができてうれしい。東京パラリンピック出場にはまだやることはいっぱいありますが、頑張ります。」と次の課題に向けスタートしています。
 
来期に向け、力が無駄なく伝わるように自分の体に合ったレーサー作りにとりかかるとのこと。また、パワー不足を補うため普段の食事の中で栄養の摂りかたに気をつけながらウェイトトレーニングも並行して行いたいと更なる飛躍を目指しています。
 
奨励金は大会遠征費、レーサーの保守費用などに活用されています。矢内さんの活躍に注目してください。
 
スラローム:全長30mの直走路に置かれた赤白の旗門を前進、後進等しながら通過し、そのタイムを競い合う競技。車いす使用者のみ参加可能。電動、手動どちらも可。
 
T34:両足に中等度から重度の痙性麻痺のある車椅子使用者。両手や体の機能は、ほぼ正常である。
(一般社団法人日本パラ陸上競技連盟ホームページより)
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.10.06
佐々木 真菜(ささき まな)さん/福島県:陸上
佐々木真菜さんは、(2015年)7月18日・19日に大阪長居で開催された日本パラ陸上選手権大会にて 400mT13 の日本記録を更新、世界選手権への派遣標準記録を突破し、今後が期待されるチャレンジド・アスリートです。
 
佐々木さんは先天性無虹彩症という視覚障害のため福島県立盲学校に通っています。中学生のとき陸上競技を始め、最初は1,500mと800mを専門に取り組んでいました。400mと200mに転向したのは昨年から。まだ約1年ですが、5月韓国ソウルで開催された世界視覚障害者大会では出場した200m、400m(ともにT13クラス)の両方とも銀メダルを獲得。9月のジャパンパラ陸上競技大会では400mで大会新記録を出すなど着実に力をつけています。
 
佐々木さんの目標はパラリンピック出場。自分の活躍が地域の子どもたちに元気を与え、子どもたちがスポーツをより好きになり、地域の方々と交流しながらスポーツを楽しめるようにと日々努力しています。
 
奨励金は、上記世界大会ほか、3月の大分チャレンジ陸上大会や、6月東京都町田市で開催された関東身体障害者陸上大会など主に大会遠征費に活用されています。
 
今後の課題について佐々木さんに伺いました。「800m・1500mと違って、200m・400mは走り方が違うのでかなり苦労しています。最初から全力で走らないと、タイムが出ない競技です。前半のスピードが後半おちてくる。また、走りのフォームを改善するなど課題はたくさんあります。今後は筋トレ及び体力づくりに重点をおき、走りの後半も同じスピードを維持できるような練習を積んでタイムが伸びるよう努力していきたいです。」
 
 
佐々木さんのこれからの活躍に注目してください。
 
T13:視力は0.03から0.1、または視野20度以内での視力も0.03から0.1のもの。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.09.28
庭瀬 ひかり(にわせ ひかり)さん/福島県:陸上
庭瀬ひかりさんは、(2015年)7月18日・19日に大阪長居で開催された日本パラ陸上選手権大会にて、自身の持つ 100mT51 クラスの日本記録を更新した福島県のチャレンジド・アスリートです。競技の際は使用している車椅子は大阪の義肢装具士のアドバイスをもらいながら、座椅子で腰がぐらつかないようにするなど自分用に調整を重ねています。奨励金は車椅子の調整費用や、遠征費用に活用されています。
 
生まれつき障害を抱えている庭瀬さんは、小さいころは周囲の人たちの「障害者を見る目」が嫌で人目に触れないようにしていたそうです。中学生になり走る楽しさを知ってからは地域のマラソン大会や競技会に出るようになり、自分が思っている以上に障害を抱えている人がいること、様々な障害者スポーツがあることを知りました。さらにスポーツをしている彼らが活き活きとしていることに気付き、自分もああなりたいと思いながら競技を続けていると、人目も気にならなくなり自分に自身がついてきたと実感したそうです。
 
日頃のトレーニングに加え、(2015年)3月に開催された大分チャレンジ陸上、6月の福島障害者総合体育大会、9月にはジャパンパラ陸上競技大会、北海道・東北障がい者陸上競技大会など積極的に大会参加し、着実に実力をつけています。
 
 
今後の目標を庭瀬さんに伺いました「障害を抱えていようが『頑張る姿』を周囲に見せ、その姿を見た人々にほんの少しでも勇気や希望を与えられたらと思います。目標は東京パラリンピック出場です。」
 
まだまだ庭瀬さんの挑戦は続きます。
 
T51:車椅子使用のクラス
肘の屈筋および手首の背屈筋が機能する。肘の伸筋は機能するが(筋力3以下)手首の掌屈筋は機能しない。肩関節が弱い場合がある。(神経残存レベル C5/6)
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.08.14
高瀬 聖奈(たかせ せな)さん/宮城県:車椅子バスケットボール
高瀬聖奈さんは宮城県で車椅子バスケットボールに取り組んでいるチャレンジド・アスリートです。車椅子バスケットボールを始めてまだ2年ほどですが、ことし(2015年)6月には25歳以下の日本代表に選出されています。高瀬さんからレポートが届きました。
 
「私は福島県で活動している女子車椅子バスケットボールチーム「スクラッチ」と、宮城県で活動している男子車椅子バスケットボールチーム「宮城マックス」に所属しています。普段は岩佐義明監督が率いるチーム宮城マックスのもとで毎週練習に励んでいます。 車イスバスケットを始めてから約2年が経とうとしています。この期間の大会出場歴は以下のとおりです。
2014年 第14回全国障害者スポーツ大会 車椅子バスケットボール競技 北海道・東北ブロック予選 オープンゲーム
2014年 D-NUGGETS CUP2014 全国ジュニア選抜 車椅子バスケットボール大会 in 愛知
2014年 第22回いわきサンアビリティーズ杯 車イスバスケットボール大会
2014年 女子東日本リーグ戦
2014年 女子選手権
 
また、合宿は以下のものに参加しました。
 
2014年 U-25乗鞍キャンプ
2014年 ガールズキャンプ in 福島
2015年 女子U-25 神戸合宿
 
さまざまな大会や合宿に参加し、たくさんの経験を積み重ねてきました。その甲斐もあって、6月28日から7月8日には、女子U25日本代表として女子U25世界選手権北京大会に出場することができました。初めての世界大会で緊張と不安がありましたが 、全ての試合に出場することができました。惜しくも得点に繋げることはできませんでしたが、わたしにとって大変貴重な経験になり、大きな成長の糧となりました。
 
 
世界大会では 日本選手と海外選手の体格の差、日頃のトレーニング不足を改めて実感し、普段の食生活やトレーニング方法を見直す必要があると強く感じました。8月には D-NUGGETS CUP2015全国ジュニア選抜 車椅子バスケットボール大会 in 愛知 も控えており、5年後の東京パラリンピックにも向けて日々練習に励んでおります。
 
サントリー様をはじめ、皆様のサポートとご支援があって車椅子バスケットを続けられております。今後も皆様の期待に応えられるよう日々努力していきたいと思います。学業とスポーツを両立し、東京2020年パラリンピックにむけて頑張ります!」
 
高瀬さんは、小中学校に訪問し障害者スポーツの体験授業を行うアスリートビジット【上の右写真】にも積極的に参加し、車椅子バスケットボールの講師をするだけでなく、将来に夢を持ち、夢に向かって挑戦することの楽しさを伝えようとされています。 2020年の東京パラリンピック出場に向け努力している高瀬さんを応援しましょう!
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.07.13
佐藤 智美(さとう ともみ)さん/福島県:陸上
福島で活動している佐藤智美さんが、(2015年)7月4日・5日に東京都町田市立野津田公園陸上競技場にて行われた第20回関東身体障害者陸上競技選手権での 100mT13 クラスで見事13秒27の日本記録を樹立しました。
 
佐藤さんは昨年(2014年)アジアパラリンピックで銀メダルを、ことし(2015年)5月に開催された世界視覚障害者大会で銀メダルを獲得し、着実に実力をつけています。現在、日本パラ陸上競技連盟より強化指定選手に選出され、来年のリオパラリンピックならびに次の東京パラリンピック出場を目指し、地元東邦銀行の陸上競技部に所属し練習に取り組まれています。奨励金は各大会出場のための遠征費などに活用され、佐藤さんの活動を支えています。
 
今回の記録により来年のパラリンピック参加A標準記録(13秒30)も突破。今後7月18日・19日に大阪で開催される日本パラ陸上選手権大会に出場予定で、ますますの記録更新に期待がかかります。「みなさんに支えられ、諦めずここまでこられました。勇気と希望を与えられる自分、障害があっても頑張っている姿を地域の方々に見ていただきたいです。」との強い思いで活動されている佐藤さんの今後の活躍に注目しましょう!
 
 
T13:視力は0.03から0.1、または視野20度以内での視力も0.03から0.1のもの。
写真は、いずれも2015年4月12日に熊本市水前寺競技場で開催された「チャレンジ陸上2015」にて撮影されたものです。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.06.04
宮城MAX/宮城県:車椅子バスケットボール
サントリー・チャレンジド・アスリート奨励金の受給団体である宮城MAXが、2015年5月4日(月)から6日(水)に東京体育館で開催された内閣総理大臣杯争奪第43回日本車椅子バスケットボール選手権大会にて優勝し、大会7連覇を成し遂げました。
 
大会には全国各地の予選を勝ち上がった16チームが参加。4つのブロックに別れリーグ戦を戦い、1位チームが準決勝に進出。宮城MAXはAブロック全勝で1位通過。準決勝で千葉ホークスと戦いました。(2015年)4月の関東カップ決勝で敗れている相手。2クォーター中盤まで均衡しましたが、後半は宮城MAXが点を重ねながら、激しいディフェンスがさえ67対47で勝利。
 

藤本選手

中澤選手

フリースロー
 
続く決勝戦は、3月の長谷川杯にて予選、決勝ともに敗れている埼玉ライオンズとの戦いとなりました。序盤から宮城MAXはミドルシュートが良く決まり、かつ準決勝同様激しいディフェンスで得点を許さず序盤から点差を広げ、1クォーターで15点差となりました。2クォーターはさらにディフェンスを厳しくしライオンズに2点しか許さない。後半も集中力が途切れることなく、早いパス回しと硬いディフェンスでライオンズを圧倒し、64対19で勝利。大会7連覇とともに、エースの藤本怜央選手が11回目の得点王となり、ベスト5に藤本選手と佐藤聡選手が入り、さらに大会MVPには豊島英選手が選ばれるなど、宮城MAXの強さが際立った大会となりました。
 

豊島選手

藤井信悟選手(後方)

佐藤選手
 
岩佐監督からは大会を終え、次のようなコメントをいただきました。
「藤本選手がドイツに行っている半年の間、残っている選手たちが高い意識をもって経験を積んでくれた。合流後の練習は2回しかできなかったが、長年一緒にやっている選手たちなので心配はなかった。本大会に入り、徐々にコンビネーションも良くなり、よく走り、よくディフェンスをしてくれ、決勝戦でそれが結実し、今までにない高いレベルで試合ができた。ディフェンスの勝利です。今後は今回の決勝での戦いに磨きをかけつつ、若手の育成も同時に行いたいと考えている。」
 

奨励金個人部門受給の4選手
奨励金は、大会遠征費や車椅子とその備品購入等に活用され、チームの更なる強化と所属選手の活動環境改善に役立てられています。宮城MAXの選手の皆さんは、大会に出場するほか、サントリー・チャレンジド・アスリートビジットをはじめとして宮城県内の小中学校で体験授業を行い、車椅子バスケットボールを通じてスポーツの楽しさと障害を持っていても頑張れるということを子どもたちに伝えています。8連覇に向けて始動し始めている宮城MAXと所属する選手たちの今後の活躍に注目しましょう!
 
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.06.02
庄子 健(しょうじ たけし)さん/宮城県:ウィルチェアラグビー
2015年5月22日(金)から5月24日(日)まで千葉県ポートアリーナで開催された、2015ジャパンパラウィルチェアラグビー競技大会に出場している宮城県のチャレンジド・アスリート庄子健さんを応援に行ってきました。
 
ウィルチェアラグビーは四肢に障がいのある人が車いすに乗って行う競技。使用する車いすは激しくぶつかりあうための仕様になっている。バスケットボールと同じ大きさのコートで各チーム4人ずつプレーし、ボールを保持してゴールラインを越える回数(1回1点)を競う。
ウィルチェアラグビーについては日本パラリンピック委員会のページをご参照ください。
 
この大会はイギリス、デンマーク、ニュージーランドの各国代表が招待され、日本代表を交えた4チームで争われました。総当りリーグ戦の後、トーナメント戦が行われ、日本代表は全勝し、見事優勝。庄子さんは日本代表のキャプテンを務め、各試合で出場し、スピードのあるプレーで勝利に貢献しました。
 

デンマーク戦ボールを保持し
ドリブルする庄子さん

ニュージーランド戦
(左から2番目の選手(白)が庄子さん)

ウィルチェアラグビーの車いすには
攻撃型(左)と守備型(右)の仕様がある。
 
今回使用している車椅子は奨励金を活用し購入されたもの。日本代表は3回の強化合宿とイギリス、アメリカ遠征を経て、2015年10月に同会場で開催されるリオパラリンピック地区予選「アジア・オセアニア選手権」での出場権獲得を目指しています。庄子選手は「これからの戦いが大事。10月が全てなのでそこに向けて頑張りたい。」と語ってくれました。ウィルチェアラグビーを多くの方に知ってもらい、さらに宮城県内の障がい者もウィルチェアラグビーをしてみたい、世界を目指してみたいと思ってくれるようになればと庄子さんは活動されています。今後の活躍はまたレポートします。ぜひ応援してください!
2015ジャパンパラウィルチェアラグビー競技大会 日本代表戦績
 
予選  日本 56ー43 ニュージーランド
    日本 55ー36 デンマーク
    日本 56ー49 イギリス
 
準決勝 日本 51ー41 ニュージーランド
 
決勝  日本 57ー43 イギリス
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.05.26
星 純平(ほし じゅんぺい)さん/福島県:盲人マラソン
星純平さんは福島県富岡町出身のチャレンジド・アスリートです。富岡町は帰宅困難区域も含まれ、現在は福島市に本拠をおき日々トレーニングに励まれています。ことし(2015年)の目標は7月にドーハで開催される世界選手権に出場すること。3月に茨城で開催された、国際盲人マラソンかすみがうら大会2015に出場し、自己記録を4分41秒更新、T11クラス2位となりました。2時間54分15秒という記録は日本盲人マラソン協会強化指定選手制度のB指定選手に該当します。着実に力をつけ、記録を伸ばしている星さんから、トレーニングの様子とかすみがうら大会後のコメントが届きました。
 
『2月下旬 福島市庭坂
純白の雪に覆われた吾妻連峰。山頂から吹き降りてくる強い風を「吾妻おろし」といって、この時期の風はとても冷たい。僕はその麓で吾妻おろしに負けぬように、伴走者と共にトレーニングしている。(伴走者/山田泰弘さん)
ジムのトレットミルで90分間走るのも日々のトレーニングだ。まるで自分がハムスターになったかのような気分で走る。「ハムスターはこれの何が楽しいのだろうか?」などと考えたりしながらトレーニングに励んでいる。
多くのご支援者のお力をいただきながら、マラソンという方法で、失明という現実と向き合ってきました。失明という現実は容易く受け入れられるものではなく、きょうも、今も、この瞬間も、「何故?」と、自問自答を繰り返しています。しかし、マラソンを始めて、それを支えてくれる人々との出会いから、多くを経験し、多くを学ばせてもらうことができました。その中で、自問自答の確かな答えは出ずとも「それに負けない。」という強い心の力をいただきました。この場をお借りいたしまして感謝申し上げます。ありがとうございます。』
 
『ことしも、茨城県土浦市で、“国際盲人マラソン霞ヶ浦”が開催された。日々、トレーニングを重ねることで身につけてきた走る技術と、自身の心の弱さと向き合うための、強い気持ちの存在を自身の中に確かめるために、僕はマラソンに挑戦した。踏み出していく、一歩一歩の足に、自身の持つ、力の存在を感じながら、痛みと苦しさに耐え続け、自身を信じて、伴走者と共にゴールをめざし走った。
 
やがて訪れたゴールの瞬間。そこでは、42.195km走ってきた満身創痍の僕をゴールテープが迎えてくれていた。それは、この失明という運命に強く向き合うための心の強さが、僕の中に確かにあることを感じさせた熱い瞬間でもあった。
 
2015.04.19 国際盲人マラソン霞ヶ浦 2時間54分15秒 B1男子の部2位』
 
奨励金はご自身と伴走者の遠征費として活用されています。福島県内では星さんを支援する輪が広がっているとのことです。盲人マラソンは必ず伴走の方のサポートが必要です。また、走っている横での声援も大きな力になるはず。星さんを応援しましょう!
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.05.15
藤原 哲(ふじわら てつ)さん/宮城県:チェアスキー座位
スキーシーズン終了後のレポートが宮城県のチャレンジド・アスリート藤原哲さんから届きました。
 
「2015年2月7日(土)~8日(日)長野県で開催された『チャンピオンシップ in よませ』に出場しました。今大会がデビュー戦ということもあり緊張しましたが大回転(GS)・回転(SL)ともに完走し、大回転4位・回転6位という結果でした。 レース内容は、大回転では緊張と体力不足で体も硬くなり納得のいく滑りができず、回転でも集中力を欠きライン取りのミスが目立つなど、どちらも今後の課題が浮き彫りとなりました。
 
翌週の2月15日(日)福島県で開催された『福島県障害者スキー大会』、大回転と回転を1日で行うスケジュールに荒れた天候も重なり、とても厳しい1日でした。 結果は大回転4位・回転2位、大回転は入賞に届かなかったものの、回転で初入賞することができました。課題はたくさんありますが、今後の励みとなる結果が出たことは非常に嬉しいです。
 

チャンピオンシップ in よませ
回転スタート前

福島県障害者スキー大会大回転

全国障害者スキー大会
大回転インスペクション中
 
3月6日(金)~7日(土)群馬県で開催された『全国障害者スキー大会』、大回転で3位に入賞しましたが、回転ではコースの硬いバーン状況に対応できず、ターンの遅れが原因で転倒に繋がり途中棄権しました。どんなコース状況にも対応できる技術や経験不足など反省する点がいくつもあり、シーズン最後の公式戦で自分の実力について再確認ができた大会となりました。
【戦績】
2015.02.07~08
チャンピオンシップ in よませ
大回転(GS)4位 回転(SL)6位
2015.02.15
福島県障害者スキー大会
大回転(GS)4位 回転(SL)2位
2015.03.06~07
全国障害者スキー大会
大回転(GS)3位 回転(SL)途中棄権
今シーズンは滑り納めましたが、今後の課題をオフシーズンのトレーニングに活かし、来シーズンに向け、そして平昌パラリンピックに向けて頑張りたいと思います。今後とも応援よろしくお願いします。」
 
奨励金は日本チェアスキー協会主催のトレーニングや大会への遠征費、またチェアスキー器具購入費用などに活用されています。シーズン終了の今は来シーズンに向け体力強化、とくに体幹を重点的に鍛えたいとトレーニングに励んでいます。目標に向けて頑張っている、藤原さんを応援しましょう。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.05.08
星 雄一(ほし ゆういち)さん/福島県:スノーボード
星 奈々(ほし なな)さん/福島県:スノーボード
2015年3月28日から4月5日にかけて、ロシア、ハンティマンシースクで開催された冬季デフリンピックにサントリー・チャレンジド・アスリート2名が参加し、星奈々さんからレポートが届きました。
(写真は、いずれも全日本ろうあ連盟 Facebook から引用)
 
『私たちは冬季デフリンピックで上位をおさめることが目標で精一杯、トレーニングしてきました。国内の大会でも、昨年よりいい成績をおさめることが出来ました。冬季デフリンピックで星雄一はパラレル大回転7位、パラレル回転8位。星奈々はパラレル大回転4位、パラレル回転6位という結果となりました。私たちはパラレル大回転はとても自信のある競技だったのですが、予想外の転倒で7位、4位で終わってしまいました。
 
私はメダルに未練が残っているので2年後のワールドカップ、4年後の冬季デフリンピックに向けて、色々な課題を解決しつつ、勝ちにいきたいと思います。アルペンスノーボードは滑り納めましたが、オフシーズンは来シーズンに向けて、体力トレーニングを頑張りたいと思います。』
 
奨励金は競技用ボードのメンテナンスや海外遠征費等に活用されています。お二人ともウィンタースポーツを通して、スポーツの持つ楽しさ、自然の素晴らしさを生まれ育った福島県から全国の障害者や障害児に向けて発信したいと強い思いをもたれて活動されています。今シーズンは終了しましたが、11月の海外雪上トレーニングにむけフィジカルトレーニングに挑む星さんを応援しましょう。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
デフリンピックとは
 
身体障害者のオリンピック「パラリンピック」に対し「デフリンピック(Deaflympics)」は、ろう者のオリンピックとして、夏季大会は1924年にフランスで、冬季大会は1949年にオーストリアで初めて開催されています。障害当事者であるろう者自身が運営する、ろう者のための国際的なスポーツ大会であり、また参加者が国際手話によるコミュニケーションで友好を深められるところに大きな特徴があります。
 
なお、デフリンピックへの参加資格は、補聴器をはずした裸耳状態での聴力損失が55デシベルを超えている者で、各国のろう者スポーツ協会に登録している者とされています。また、競技中に補聴器を装用することは禁止されています。これは身体の安全を確保する観点によるものです。
 
デフリンピックを運営する組織は、国際ろう者スポーツ委員会(International Committee of Sports for the Deaf)で、1924年の設立以来、デフリンピックやろう者世界選手権大会の開催、そして各国のろう者スポーツの振興など、着実な取り組みを続けています。現在の加盟国は104カ国です。
 
(全日本ろうあ連盟スポーツ委員会 デフリンピック啓発サイトより)
 
 
2015.04.21
吉田 信一(よしだ しんいち)さん/福島県:車椅子卓球
吉田選手は福島県須賀川出身のチャレンジド・アスリートです。現在は東京に本拠をおき、福島県で月1回以上障害者卓球の普及や指導にあたりながら、パラリンピック出場を目指しています。吉田選手から(2015年)1月から3月までの活動レポートが届きました。
 
『2月の大会は時期的に寒い会場での試合となり、思った以上に体が動かず苦戦するところもありましたが試合を消化するにつれ、体も動くようになり、描いていた練習の成果を出すことができました。
3月は国内外の試合が続くことで、結果もさることながら季節の変わり目、疲労度も考慮し体調管理を重要視しての参加となりました。ジャパン・オープン1週前ということで参加者も例年に比べ多かったです。
2015年3つ目の大会である第35回ジャパン・オープン肢体不自由者卓球選手権大会は、日本肢体不自由者卓球協会が主催する2大会の日本選手権のうち、障害クラスに関係なく競い合う、言わばチャンピオン決定戦の大会です。昨年は3位だった個人戦ですが、ことしは障害の軽い選手にも勝利することができ、一昨年に続き返り咲きすることができました。団体戦は昨年結成したチーム(ディスタンス)での参戦で優勝を目標としていましたが決勝で自分がフルゲームの末負け、続くダブルス戦も落とし、初出場初優勝の夢は実現できませんでした。今後もチーム一丸となり優勝を目指して次回に向け日々精進いたします。
【戦績】
2015.02.01
第9回静岡市身体障害者中部交流卓球大会
・個人戦 車椅子使用者の部 優勝
2015.03.01
第24回交流卓球大会 車椅子使用者の部
・個人戦 優勝(7連覇)
2015.03.07~08
第35回ジャパン・オープン肢体不自由者卓球選手権大会
・個人戦 車椅子男子 優勝(2年ぶり2度目)
・団体戦 車椅子混成 準優勝(ディスタンス)
2015.03.13~15
ITTF PTT ハンガリー・オープン(International Table Tennis Federation Para Table Tennis)
・個人戦(クラス3) 銅メダル
・団体戦(クラス3)国際コンバインド(ハンガリー選手) 銀メダル
2015.03.16~22
ITTF PTT イタリア・オープン
・個人戦(クラス3) ベスト16
・団体戦(クラス3)国際コンバインド(コスタリカ選手) ベスト8
2015.03.29
第35回東京障害者卓球選手権
・個人戦 車椅子使用者の部 優勝

イタリアオープンの大会会場
手前左側の紫のユニフォームが吉田選手
3月のハンガリー・オープン、イタリア・オープンはことし初めての国際大会。ことしは2016リオ・パラリンピック出場をかけた予選会が世界各地で行われ、選手レベルも高い中での参加となりました。ハンガリー・オープン、シングルスでの対戦は個人戦準決勝で、韓国選手(世界ランキング10位)に敗退したものの、団体戦シングルスでリベンジしポイント及び世界ランクも上がりパラリンピック出場資格内に入ることができました。今後の大会で下位の選手に負けることなく、上位の選手に勝ち続けることができればパラリンピックに出場できることとなります。
 
続くイタリア・オープンはレベルの高い大会となり、メダル獲得まで届かず、下位の選手には負けなかったものの、上位の選手にも勝利することができなかったため大きく順位を上げることはできませんでした。今後の課題も多数見つかり、日本での練習で克服したいと思います。
 
東京都障害者卓球選手権では海外遠征の疲れもなく、勝ち進むことができました。5月以降は、国際大会がメインとなりますが、体調管理をしっかりし万全の態勢で競技できるよう努めたいと思います。』
 
パラリンピックに出場するためには国際ランキングで24位までに入ることと国際大会のトーナメントポイントを上げる必要があります。現在吉田選手は国際ランキング21位。今後の国際大会でポイントを積み重ねることが重要となります。5月以降、スロベニア、スロバキアと遠征が続きます。奨励金はそれら国際大会遠征費や、競技用具購入、車椅子修繕費などに活用されています。パラリンピック出場までまだ油断はできません。吉田選手を応援しましょう!
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.03.25
高村 和人(たかむら かずと)さん/岩手県:クロスカントリースキー
2015年3月6日(金)~8日(日)長野県北安曇郡白馬村で開催された2015年ジャパンパラ冬季競技大会、クロスカントリースキー競技大会で岩手県のサントリー・チャレンジド・アスリート高村和人さんが2部門で優勝!!2月12日~19日に北海道旭川市で開催されたIPCクロスカントリースキーワールドカップでも3位入賞を果たしており、その勢いに乗って見事な結果を達成されました。大会後、高村さんからコメントを送られてきました。
 
「2015 ジャパンパラリンピックでは、クラシカル、フリー共にトップを取ることができ非常に嬉しい。クラシカルについては課題が多いものの、フリーについては今できる自分の滑りができたと思う。次はアウェイのノルウェー。ホームであったワールドカップ旭川大会とは違い、厳しいレースが予測される。ジャパンパラリンピックの2冠、ワールドカップ旭川大会3位の結果を自信と力に変えてアウェイでの戦いを上手く攻略し、いい滑りをしたい。パラリンピックへの道は一人の力では絶対になし得ません。引き続きご支援、ご協力お願いいたします。」
 
高村和人さんは、2016年開催の岩手国体を控え、視覚障害者スポーツの底上げと 2018年に韓国で開催される平昌パラリンピック出場ならびに上位入賞を目指しています。上位入賞することにより地元岩手の視覚支援学校に通う生徒たちに夢と希望を与えたいと日々トレーニングし大会に臨まれています。奨励金は大会遠征費とスキー道具購入費等に活用され、高村さんの活動を支えています。高村さんを応援しましょう!
 

ジャパンパラ大会優勝
真ん中が高村和人さん

ワールドカップ旭川大会にて
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.03.20
半谷 静香(はんがい しずか)さん/福島県:視覚障害者柔道
福島県のサントリー・チャレンジド・アスリート半谷静香さんから、遠征中のハンガリーよりレポートを送っていただきました。
 
「2015年2月20~22日にハンガリーで行われた「IBSA JUDO WORLD CUP EGER 2015」に、女子-48Kg級で出場し、第5位という結果でした。
 
3位決定戦では、ポイントを先取するも、取り返され、メダルを逃しました。とても悔いの残る試合でした。今後の課題として、先に技を出し自分のペースを作ること、技をかけ切ること、この二つを挙げます。今までは待つことが多く、相手のペースで試合が展開していました。今回の試合では‘待たない'ことを意識して攻めた結果、ポイントにつながりました。しかしながら、技に入るまでに時間を費やし思うような試合展開にはなりませんでした。さらに、担ぎ技で投げた後の決めが甘く、もったいないシーンが目立ちました。次の試合ではこんな悔しい思いをしないためにも、意識を高く持って練習に取り組みたいと思います。
 
1回戦
2回戦
準決勝
3位決定戦
不戦勝
対 GEREYAV Agulna
対 BRUSSIG Carmen
対 GOMEZ MARTINEZ Paula Karina
余白
(アゼルバイジャン)
(ドイツ)
(アルゼンチン)
余白
B2 一本勝ち
B2 一本負け
B1 技あり負け
余白
3:25
2:09
4:00
IBSA:International Blind Sports Federation (国際視覚障害者スポーツ協会)
   パラリンピックの柔道は視覚障害者の競技として行われる。
   体重クラスはあるが、障害のクラスわけはなく、B1~B3の選手が参加できる。
B1:両眼とも光覚まで。ただし、いかなる距離または方角からも、手の形は識別不能。
B2:手の形の識別から2/60 (0.03)、または視野狭窄5度未満。
B3:視力2/60(0.03)から6/60(0.1)まで、および(または)視野狭窄5度以上20度未満。
(クラス分けに関して NPO法人日本視覚障害者柔道連盟 のホームページより)
  
 
今回のハンガリー遠征では、試合後に合宿が行われ、他国の選手と練習することができました。このような機会は大変嬉しく、合宿で得た課題も今後の練習に活かしていきたいと思います。遠征に際し、ご協力くださった監督・コーチ・スタッフ、選手の皆さんには大変お世話になり、感謝しています。さらには、応援してくださるサントリーの皆様、多くの方々に感謝し、その声を活力に変えて、頑張って行きたいと思います。次は(2015年)5月のソウル大会です。応援よろしくお願いします。」
 
半谷さんのことしの目標は、リオパラリンピックの出場枠を獲得すること。前回のロンドンパラリンピックの7位入賞以上を目指し日々、稽古に励んでいます。遠征と強化合宿遠征費やトレーニングのための施設使用料等で奨励金は活用されています。
 
2015年5月のIBSA世界柔道選手権大会、同11月の全日本視覚障害者柔道大会での半谷静香さんの活躍に注目しましょう!
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.03.16
高橋 幸平(たかはし こうへい)さん/岩手県:アルペンスキー立位
高橋さんは岩手県のサントリー・チャレンジドアスリート。右半身の運動機能障害克服のために始めたスキーで冬季パラリンピック出場を目指しています。現在14歳。ことしの目標は国際レース出場資格を得るようにトレーニングを積み実力をつけること。2015年2月に特定非営利活動法人日本障がい者スキー連盟アルペンナショナルチーム合同合宿に参加し、その様子をお父さまよりご連絡いただきました。
 
「今回お送りする写真は、(2015年)2月13日から17日に長野県の菅平パインビーグスキー場で開催された、日本障害者スキー連盟 パラアルペンナショナルチーム国内合宿に参加させていただいた時のものです。もとより、幸平の実力はナショナルチームの選手の皆さんとは大きな差があるわけですが、世界選手権直前の重要な合宿にも関わらずとても親切なご指導をいただき、幸平にとってとても良い経験となりました。中でも同じ障害クラスである小池岳太(こいけ がくた)選手や立位の三澤 拓(みさわ ひらく)選手には、まるで実の兄のように接していただき、感謝の言葉もありません。
 

選手・コーチの皆さんと

志渡一志(しど かずし)チーフコーチ、
大日方邦子(おびなた くにこ)アルペン委員長の指導を受ける

小池岳太選手の指導を受ける
 
幸平は、(2015年)3月6日・7日に群馬県で開催される第44回全国身体障害者スキー大会、3月21日から長野県で開催される2015ジャパンパラアルペンスキー競技大会に参加予定です(ジャパンパラは前走予定)。競技写真を撮りましたらまたお送りいたします。」
 
奨励金は遠征費やスキー用具の購入費用などに活用されます。
 
今後の高橋さんの活躍は、続報として報告します。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.03.10
大堀 誠眞(おおほり せいま)さん/福島県:ボッチャ
遠藤 裕美(えんどう ひろみ)さん/福島県:ボッチャ
2015年2月21・22日に千葉ポートアリーナにて第17回全日本ボッチャ選手権が開催され、福島県のサントリーチャレンジド・アスリート2名が出場しました。
ボッチャは、ヨーロッパで生まれた重度脳性麻痺者もしくは同程度の四肢重度機能障がい者のために考案されたスポーツで、パラリンピックの正式種目です。 ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。障害によりボールを投げることができなくても、勾配具(ランプ)を使い、自分の意思を介助者に伝えることができれば参加できます。 競技は男女の区別なくのクラスに別れて行われ、個人戦と団体戦(2対2のペア戦と3対3のチーム戦)があります。障害の程度によりクラスが分かれており、同じクラスの選手どうしが対戦します。クラスはBC1、BC2、BC3、BC4、オープンの5つで、オープン以外の4クラスがパラリンピック等の国際大会対象クラスです。(日本ボッチャ協会ホームページより)
大堀誠眞さんはBC3、遠藤裕美さんはBC1に出場。予選リーグを3試合を行い上位2名が決勝トーナメントに進みます。大堀さんは2013年アジアユースパラゲームスの団体個人ともに優勝している若手のホープ。遠藤さんは前回の第16回全日本ボッチャ選手権では予選通過し、ベスト8に進出しています。
BC1:車いす操作不可で四肢・体幹に麻痺がある脳性麻痺者か、下肢で車いす操作可能な脳性麻痺者(足蹴りで競技)。必要な選手のみ部分介助可能。
BC3:投球不可のため、介助者により勾配具(ランプ)を使用し競技する者(脳性麻痺以外の障害も含む)。介助者は協議中、選手に話しかけたりコートを見ることはできません。
 

ランプを使ったショット
予選リーグ第一試合。大堀さんは介助の方との阿吽の呼吸(協議中に介助者と選手が話すことはできません)をとりながら試合を優位に進めていきます。ランプと呼ばれる勾配具を使用し絶妙なショットを何度も重ねていきます(右写真)。
 

大堀さんのスーパーショット
(両ボールとも)
試合後、「すごいショットでしたね。」とうかがったところ、「思っていたより遠くに転がってしまったので、その後のショットが厳しかったです。」と大堀さん。ランプの高さ、方向を見極め、第1試合に勝利。その後の2試合は1勝1敗、トータル2勝1敗で予選通過。決勝トーナメントに進みましたが、1回戦敗退(ベスト8)。12月に開催される日本選手権と強化指定選手目指し、挑戦は続きます。奨励金は遠征費やランプの購入に活用され、大堀選手の活動をサポートしています。今回使用されたランプのスロープの木の部分は、奨励金が活用されました。
 
遠藤裕美さんの第1試合。両選手ともにすばらしいショットが続き、一進一退。惜しくも、緒戦を飾ることはできませんでした。試合後、遠藤さんは「んーー悔しい。勝てる試合だった。あと2試合全力でがんばります。」と笑顔で話していました。その後の2戦も敗退、予選敗退となりました。遠藤さんも次の日本選手権と強化選手指定を目指しており、奨励金は遠征費、ボール購入費に活用されます。

狙いを定めて

ジャックボール(目標玉)との距離を確認中
 
ボッチャはまだ馴染みの薄い競技ですが、冬季オリンピック競技のカーリングのように、戦略を考える頭脳と、それを実践する技術を必要とする見ごたえのある競技です。是非ボッチャと活躍するチャレンジド・アスリートにご注目ください。
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
 
2015.02.23
萩野 真世(はぎの まよ)さん/宮城県:車椅子バスケットボール

宮城MAXにて練習中の萩野真世さん
2015年2月11日~13日、『2015国際親善女子車椅子バスケットボール大会』が大阪で開催されました。
 
イギリス、カナダ、オーストラリア、日本の4か国が出場したこの大会に、サントリー・チャレンジドアスリート奨励金、第1期受給者の萩野真世さんが日本代表として出場しました。大会2日目のオーストラリア戦を取材。緒戦のイギリスに敗北していた日本チームは負けられない戦い。萩野さんはスターターとして33分出場、8得点の活躍により、54対34で日本チームが勝利しました。
 
試合後、チーム2番目に長く出場していたことについて訪ねると「この日のために準備してきていたので、長い時間コートで戦うことに体力的に不安はありませんでした。強敵であるオーストラリアに勝利する事ができ素直に嬉しい。決勝もこのいい波に乗って頑張りたいです!」と、力強いコメント。
 
翌日、イギリスとの決勝戦を59対42で勝利し、見事優勝!萩野さんは大会MVPに選出されました。
 
今後の萩野さんの活躍に注目してください!
(チャレンジド・アスリート奨励金事務局)
 
「活動レポート」おわり